郡山市の人口はますます増え続け、第5次拡張事業による逢瀬川上流を水源とする堀口浄水場建設後も水の需要は高まり慢性的な水不足に悩まされていました。
そのため第6次拡張事業を進めるにあたり、1972年(昭和47年)から1977年(昭和52年)まで間、新安積疏水を共用し、灌漑用水に支障のきたさないよう郡山市逢瀬町多田野字石坂地内にて分水し、堀口浄水場内に導水する同意を得ました。
こうして、ようやく水利権を認められた郡山市は、新たな水源として猪苗代湖東岸の郡山市湖南町浜路地内より取水し、専用隧道にて同市内逢瀬町の堀口浄水場まで導水する事業開始し、1979年度(昭和54年度)内に浜路から水道専用の水路が完成しました。
この第6次拡張事業によって浜路取水塔・導水隧道、導水管・堀口浄水場の緩速濾過池、急速濾過池、薬品沈殿池、浄水池・河内配水池・御代田水管橋が造られています。(撮影:9/11/2008、12/6/2007)
↑前方に浜路取水場が見える。
↑取水場を挟んで左右20mはオランダ釣り禁止です。(コマセかごに入れた寄せ餌が散らばって、大事な湖水を汚すからでしょうね)
↑茂み越しに見る取水塔。絵になるなぁ。
↑取水塔アップ。湖水内に取水枠がある。
↑漁業協同組合と郡山市水道局の表示。当時、漁業補償問題の解決まで3年間を要した。
↑専用導水隧道へ通じるが昇降口。前方には猪苗代湖沿いを通る道が見える。
↑反対側へ回って猪苗代湖側を望む。流石に中へは入れないですね。
↑道を渡り広がるそば畑。この地下に専用導水隧道が通る。前方の赤い屋根が管理棟。
↑振り返った先には浜路取水場が見える。
↑とんがり屋根の浜路取水場管理棟。中は机と椅子のみ。
↑道から浜路取水場を望む。
↑水利使用標識。
↑フェンスがあり、取水塔へは近づけません。
↑北側から浜路取水場を望む。
↑取水場全景。
↑取水塔を望む。
↑管理橋は2005年11月に大林組によって塗り直されている。
↑湖岸にかかる管理橋の下を通り、取水塔を望む。
↑郡山市の飲料水を支える猪苗代湖。平成18・19年度に環境省の水質ランキングで2年連続ランク外となった。これは大変由々しき問題である。
↑郡山市湖南町浜路から取水された飲料水は、隧道にて山中を通り郡山市逢瀬町多田野の、沈砂池にて顔を出します。
↑「郡山水道局沈砂池」の看板。1979年(昭和54年)に猪苗代湖の東岸の郡山市湖南町浜路から専用隧道の完成により、長年に渡る郡山市の水不足は解消されました。
※工事期間中は新安積疏水を共用し飲料水や灌漑用水に利用していました。
↑沈砂地敷地内にある自動除塵機。竣工は昭和54年3月の表示。
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↑沈砂地を超え、小さな沢を横断する導水管。この先に堀口浄水場があります。
↑沢を渡る導水管。
↑沢から上流の沈砂地方面を望む。
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《参考文献》
◇「郡山市水道史 続編」 編集・発行:郡山市水道局
◇「郡山市水道90年のあゆみ 1912〜2001」 発行:郡山市水道局
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